袋帯の特徴

袋帯の特徴とその利点

女性の着物の帯には丸帯と袋帯とがありますが、現在では殆どが袋帯になっています。歴史的には丸帯が先にあり、その丸帯が重くて不便なため、改良品として、帯の裏側を無地にして軽くした袋帯が考案されました。

丸帯とはどんなものか

袋帯の元になった丸帯とはどんなものかと言うと、帯の幅の2倍の帯生地を織り、これを縦に2つ折りにし、中に芯地を入れて、折り目でない方の端を縫い合わせて帯に仕立てたものです。丸帯では、裏も表も柄があり、裏表両面に色糸を多種類使い生地の厚みも増すため、帯全体として重く硬くなります。今日では丸帯は、舞妓の衣装や婚礼の衣装など、一部の用途で使われる程度に減っていますが、最も豪華で贅沢な造りの帯になります。幅広で両面に柄のある丸帯が考案されたのは江戸時代で、それまでは、組紐の帯や「平ぐけ帯」と呼ばれる幅の狭い一重の帯などでした。本格的に丸帯が流行し出したのは、延宝年間に歌舞伎役者の上村吉弥が丸帯を使った「吉弥結び」で人気を博して以降のことです。

袋帯の特徴とその種類

袋帯の基本は、袋織りの技法で生地を筒状に織るもので、「本袋」と呼ばれるものです。これ以外にも製法が考案されていて、「縫い袋」と呼ばれるものと「片縫い袋」と呼ばれるものがあります。「縫い袋」は、表生地と裏生地とを別々に織り、表生地には柄があり裏生地には柄のないものとなりますが、これを両耳で縫い合わせて筒状にします。「片縫い袋」は、帯の幅の2倍の生地幅で織りますが、裏地に該当する部分だけ無地に織り、これを縦に2つ折りにして、端を縫い合わせて筒状にします。このように、袋帯には3種類があるのですが、裏地に相当する生地の部分は無地に織り上げ、軽くしなやかな帯に仕立てる点で、丸帯と大きく違っています。丸帯と片縫い袋とでは、製法が似ていますが、重さや硬さの点で、使い勝手は違うものとなります。

袋帯の柄の配置の仕方

袋帯の特徴は、表の生地だけに柄があり、裏は無地の生地となる点ですが、表生地の柄部分の配置の仕方には3種類があります。全通柄と六通柄とお太鼓柄の3種類です。全通柄は、帯の表側全体に柄があるものです。六通柄は、表の6割に柄を配置するもので、胴に巻いて見えなくなる部分の柄を省略して無地にしたものです。お太鼓柄は、帯を巻いて締めた状態で、前に当たる部分とお太鼓になる部分にだけ柄を配置したものです。これらの柄は、基本的に色糸を織り込んで柄を表現するもの(織柄)ですが、染の技法によって柄を表現するもの(染柄)もあります。織柄の場合は、綴織(つづれおり)の場合とジャガード織の場合とがあります。最高級品は、芸術品とも言える綴織の方です。